013 Egretta Sacra II vol.1 :ショートショート台本004  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

P-4 ハリーにおまかせ

  ■概要
主要人数:4人
時間:

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、シリアス、ファンタジー

■キャスト
ハリー(男、17歳、近侍)
ニコラ(男、17歳、近侍)
クローディア(女、25歳、家政婦)
クリス(男、14歳、幽霊)


タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
P-4      

ハリーにおまかせ

001

クリス

(楽しそうに)
「さーて、こっちは・・へぇ、近侍(きんじ)のハリーとニコラだね」

ハリー、ニコラ、

002

クリス

(皮肉っぽく)
「あのハリーは、マックスが連れてきたみたいだね。いい子そうにふるまってはいるけど、中身は相当、腹黒そうだよ。ニコラは、わりとどん臭い感じ。あの要領の悪さを見ていると、弟のアーサーを思い出すね」

クローディア、クリス

003

クリス

(楽しそうに)
「どんな話をしているのやら・・・ちょっと、のぞいてみようか?」

TIME:

004

  (丁寧にシルバーウェアをふくニコラ。隣りのイスの背を前にして、もたれかかるように座るハリー、手にはシルバーを持っている)
 

005

ハリー

(大きくのびをしながら)
「あーあ、本当、ダルイよなぁ〜。マルグリート様はかなりの金持ちだってきいてたから・・もっと華やかなところを想像してたのに・・・なんだよ、この薄暗い館は!これじゃ、幽霊屋敷だよ!!」

 

006

ニコラ

(遠慮しがちに)
「まあ・・そんなに悪いところでも、ないと思うけど・・」

 

007

ハリー

(イスの背に片肘をついて)
「フン!キミはアレだろう?今まで、ど田舎の館にお仕えしてたって・・」

 

008

ニコラ

(困ったように)
「そんな・・ど田舎って・・・とてものどかで、いいところだったよ」

 

009

ハリー

(エラそうに)
「ボクはね、君とは違って、超都会のハイソな館から来たんだ!ほら、この洗練された身のこなし、周囲の人を楽しませる軽快なトーク・・見てればわかるだろ?」

 

010

ニコラ

(困ったように)
「うーん・・・」

 

011

ハリー

(肩をすくめて)
「マックス様が、どうしてもっていうから、来てみれば・・・何で、このボクが、こんな古ぼけたシルバーなんか磨いてなきゃいけないのさ!!」

 

012

ニコラ

(困ったように)
「まぁ・・これも仕事だし・・」

 

013

ハリー

(腕を組んで怒ったように)
「だいたいさ、何だよ、あのリュシアンとかいう執事!エラそうにしちゃってさ!ボクがかわいくふるまっているのに、愛想のかけらもありゃしない!本当、ムカつくよ!」

 

014

ニコラ

(遠慮がちに)
「リュシアンさんは、有能な執事だと思うけど・・」

 

015

ハリー

(立ち上がって、リュシアンンのマネをしながら)
「この間だってさ、ボクがお茶を淹れたら、一言、『フッ・・25点』だってさ!あれ、何様のつもりだよ!マックス様は、ボクの淹れたお茶は世界一だってホメてくれたのに!!」

 

016

ニコラ

(なだめるように)
「まあまあ・・そう怒らないで・・」

 

017

ハリー

(ドスンとイスに座りながら)
「あ〜、腹立つ!!もう、こんな仕事じゃなくて、お客様のお相手とか、もっと華やかな仕事をくれよ〜!そしたら、本領発揮できるのに!」

 

018

ニコラ

(ちょっとまじめに)
「そんな・・これだって、立派な仕事だよ」

 

019

ハリー

(シルバーを押しつけて)
「あ〜、そっ!だったら、後はキミが全部やっておいてよね!ボクは色々と忙しいからさ!!ほら、しっかり磨いてよ!」

 

020

ニコラ

(困ったように)
「ええ!?そんな・・・!!」

 

021

クローディア

(歩いてきて)
「何だか楽しそうな声が聞こえてきたのだけれど・・・ハリー、ニコラ・・あなたたちだったのね」

 

022

ハリー、ニコラ

(二人とも焦って立ち上がって)
「あ!クローディアさん!!」

 

023

クローディア

(にっこり微笑んで)
「シルバーを磨いてくれているのね。どうもありがとう」

 

024

ハリー

(あわてて、シルバーを磨くふりをして)
「ええ!もう、ボク、こういう細々した仕事、大好きなんで!!」

 

025

クローディア

(優しく)
「あら、そうなの。だったら、これからも、ハリーにお願いすることにしましょう」

 

026

ハリー

(困ったように)
「え・・・!?」

 

027

クローディア

(にっこり微笑んで)
「ニコラの仕事は、本当に丁寧ね。ハリーも座ってばかりじゃなくて、ニコラを見習ってちょうだいね」

 

028

ハリー

(横を向いて舌打ちして)
「チッ・・・バレてら・・」

 

029

クローディア

(にっこり微笑んで)
「さあ、二人とも、ちょっとお手伝いをしてちょうだい」

 

030

ハリー、ニコラ

(同時に返事して)
「はい」「は〜い」

 
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