013 Egretta Sacra II vol.1 :ショートショート台本010  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

P-10 悲しみを乗り越えて

  ■概要
主要人数:3人
時間:

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、シリアス、ファンタジー

■キャスト
セルジュ(男、16歳、従者)
クローディア(女、25歳、家政婦)
クリス(男、14歳、幽霊)


タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
P-10      

悲しみを乗り越えて

001

クリス

(楽しそうに)
「さーて、こっちは・・・っと。へぇ・・いじめられっ子、セルジュじゃん!どこにいたのかと思ったら、こんなところで・・・リュシアンに見つかったら、大目玉だよ」

セルジュ、クローディア

002

クリス

(ちょっとバカにしたように)
「それにしても、セルジュってば、最近、元気がないなあ。やっぱり、アレかな。愛しのマリアンヌ様〜♪が、遠くへ行ってしまったから?アハハハ!元々、身分違いの恋なんだから、無理だって!セルジュには荷が重いよ。フフ・・面白そうだから、ちょっと、からかってやろうかな〜♪」

クリス

003

クリス

(焦ったように)
「おっと、あっちから来るのは、家政婦のクローディアだ!ヤバイ!クローディアは苦手なんだよね。てゆーか、あの姉妹は、ぜーんぶ、苦手!なんだか、皆、ボクのことが見えてるみたいで・・・正直、ルドロウ・キャッスルのルゥより苦手だよ!退散、退散っと!」

TIME:

004

  (ベンチに座って、ボーッと空を見上げているセルジュに、クローディアがそーっと近寄る)
 

005

クローディア

(後ろから近づいて、おどかすように怒鳴って)
「こらー、セルジュ!!!こんなところでサボって!!」

 

006

セルジュ

(驚いて飛び上がって、頭を下げて)
「うわーっ!!!!す、すみません、すみません!!!」

 

007

クローディア

(楽しそうに笑って)
「アハハハハ!驚いた?」

 

008

セルジュ

(情けなさそうに、ヘナヘナとベンチに座りこんで)
「なんだ〜、クローディアさんか〜!!ビックリしたー!!!」

 

009

クローディア

(セルジュの隣りに腰を下ろしながら)
「こんなところで、一人で空なんか見上げてたそがれちゃって、どうしたの?」

 

010

セルジュ

(困ったように)
「いや・・・えっと・・・」

 

011

クローディア

(いたずらっぽく笑って)
「また、マリアンヌ様のことを考えていたんでしょう」

 

012

セルジュ

(前半は焦って否定して、後半は観念したように)
「あ、いや!!そうじゃなくて!!・・・・うぅ・・・はい・・そうです。そのとおりです!本当、クローディアさんには、かなわないなぁ・・」

 

013

クローディア

(苦笑して)
「心配なのはわかるけど・・」

 

014

セルジュ

(クローディアを見て切実そうに訴えて)
「もう、ダメなんです!つい、マリアンヌ様のことを考えてしまって・・・ごはんはしっかり召し上がっているのかとか、一人ぼっちで泣いてたりしないかとか・・・マリアンヌ様のことを考えると、いてもたってもいられなくなって・・・本当、仕事も手に付かなくて・・・」

 

015

クローディア

(鏡を覗き込んで、首をかしげてにっこり笑って)
「仕事が手に付かないのは困りものね・・」

 

016

セルジュ

(前半は訴えるように、後半は俯き、つぶやいて)
「わかってはいるんです!しっかりしなきゃって!・・・わかってはいるんですけど・・・」

 

017

クローディア

(虚空を軽くにらんで)
「ダメですよ、クリストファー様!セルジュはマジメなんですから・・」

 

018

セルジュ

(驚いたように顔をあげて)
「え??」

 

019

クローディア

(セルジュを見て優しく微笑んで)
「ああ、違うの。アナタに言ったんじゃないのよ」

 

020

セルジュ

(ポカンとして)
「あ・・・はぁ・・」

 

021

クローディア

(優しく微笑んで)
「わたくしたちの、新しい主はマルグリート様なのですから、精一杯お仕えしなくてはね」

 

022

セルジュ

(しょんぼりして)
「・・・はい」

 

023

クローディア

(立ち上がって)
「さあ、仕事に戻りましょう。こんなところ、リュシアンに見つかったら、大変よ」

 

024

セルジュ

(思い出したように焦って立ち上がり)
「ああっ!!!ヤバイ!!!リュシアンさんに頼まれ事してたの、すっかり忘れてた!!!どうしよう!!また、怒られる〜!!!!」

 

025

クローディア

(セルジュをうながして)
「まあまあ・・わたくしが違う用事を頼んだことにしておくから・・さあ、行きましょう」

 
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