013 Egretta Sacra II vol.1 :ショートショート台本012  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

P-12 敗者の美学

  ■概要
主要人数:3人
時間:

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、シリアス、ファンタジー

■キャスト
ミネット(女、16歳、侍女、双子)
ニコラ(男、17歳、近侍)
クリス(男、14歳、幽霊)


タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
P-12      

敗者の美学

001

クリス

(楽しそうに)
「それにしても、この館はクセモノ揃い。よくもまあ、こんなに個性的な面子が揃ったもんだよね」

ミネット、ニコラ

002

クリス

(ニヤリとして)
「なかでも、わりと普通なのは、フットマンのカミーユ、ハウスメイドのヘイリー、従者のセルジュ・・・それから、多少、食えない相手ではあるけれど、家政婦のクローディアも、まあ、良識的ではあるね」

 

003

クリス

(楽しそうに)
「ああ!それから、あそこにいるミネットとニコラも、わりと普通なのかな・・・」

TIME:

004

  (頭に糸くずをつけたミネット。すれ違い様にぶつかるミネットとニコラ。ニコラの持っていた書類が、辺りに散らばる)
 

005

ミネット

(慌てて、書類を集めて)
「ごめんなさい!私、ボーッと考え事をしていたもんだから・・」

 

006

ニコラ

(慌てて、書類を集めて)
「いや、ボクの方こそ、よそ見をしていたせいで・・」

 

007

ミネット

(集めた書類をニコラに渡して)
「はい、これ」

 

008

ニコラ

(書類を受け取りながら、申し訳なさそうに)
「ありがとう・・悪かったね・・」

 

009

ミネット

(軽く会釈して立ち去ろうとして)
「いいえ・・それでは・・」

 

010

ニコラ

(慌てて振り返って)
「ああ!ちょっと待って・・・!」

 

011

ミネット

(眉をひそめて振り返って)
「何か?」

 

012

ニコラ

(ミネットの頭の糸くずをとりながら)
「ほら、ここ!髪の毛のところに糸くずがついてる」

 

013

ミネット

(ちょっと戸惑ったように)
「あら・・ありがとう・・」

 

014

ニコラ

(にっこり笑って)
「どういたしまして。・・キミ・・コゼットだっけ?」

 

015

ミネット

(興味なさそうに)
「コゼットは双子の妹よ。私はミネット」

 

016

ニコラ

(焦って)
「ああ・・ごめん・・・」

 

017

ミネット

(淡々と)
「いいのよ。間違えられるのは日常茶飯事だから」

 

018

ニコラ

(困ったように)
「さっき、キミの双子の妹さん?・・に、マルグリート様を呼んできてくださるようにお願いしたんだけど・・」

 

019

ミネット

(肩をすくめて)
「ああ・・どうせ、コゼットのことだから、忘れてるのよ」

 

020

ニコラ

(眉をひそめて)
「忘れてる?・・だって、忘れるようなことじゃ・・!」

 

021

ミネット

(呆れたように)
「どうせ、途中で、マックス様かリュシアン様にでも会ったんでしょ」

 

022

ニコラ

(いぶかしげに)
「え?」

 

023

ミネット

(淡々と)
「いつものことよ。あの子の頭の中は男のことしかないから」

 

024

ニコラ

(苦笑して)
「妹のことなのに・・随分、辛口だね・・」

 

025

ミネット

(嫌そうに)
「私、男に左右されるような、頭の悪い女は嫌いなの。それが、身内だと思うと、本当、寒気がするわ」

 

026

ニコラ

(苦笑して)
「そっか・・」

 

027

ミネット

(淡々と)
「マルグリート様をお呼びすればいいのね。わかったわ」

 

028

ニコラ

(驚いたように)
「ああ・・!ありがとう!!・・・そういえば、ボクの自己紹介がまだ・・」

 

029

ミネット

(素っ気なく言って立ち去って)
「ニコラでしょ。知ってるわ。私、一度覚えた名前は二度と忘れないの。じゃ・・」

 

030

ニコラ

(軽く微笑んで)
「ミネット・・か・・・ちょっと変わってるけど、根はいい子そうだな・・さて、ボクはスヴェンさんを探さなきゃ!」

 
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