016 Egretta Sacra II vol.2 : 芝居用台本003  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

S-3 虚無への道

  ■概要
主要人数:3人
時間:

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、シリアス、ファンタジー

■キャスト
スヴェン(男、25歳、従僕)
トマ(男、22歳、従僕)
クリス(男、14歳、幽霊)

 

タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
S-3      

虚無への道

001

クリス

(楽しそうに)
「フフ・・・こっちにいるのはスヴェンだね。エグレッタに来た頃と比べると随分と仕事が板についてきたみたいだけど・・」

スヴェン、トマ、クリス

002

クリス

(いたずらっぽく)
「ああ・・向こうから来るのは、ガスパールが紹介した新人くん、トマだね。でもさ・・彼って本当は・・・」

 

003

クリス

(楽しそうに)
「ま、ガスパールのことだから、色々と考えた結果、彼を採用したんだろうしね・・・今は静かに見守ることにするよ・・フフフ・・」

      (招待客のリストをチェックしながら歩いてくる)
 

004

スヴェン

(リストをチェックしながら真面目な顔で)
「シェーンフィルダー夫妻に、ロシュフォール様・・・後は・・・メラール=ヴェルガー男爵夫人がいらっしゃれば、ゲストは全て揃うな・・」

TIME:

005

トマ

(明るく話しかけて)
「スヴェンさん!こんなところにいらしたんですか!」

 

006

スヴェン

(リストから顔をあげ、誠実そうに)
「ああ・・トマ・・何か問題でもありましたか?」

 

007

トマ

(爽やかに)
「いえ。ゲストの皆様も、ほぼ揃ったようなので、そろそろ、料理をお出しして良いか訊いてくれと・・シェフが・・」

 

008

スヴェン

(時計を見ながら)
「そうですね。デザート以外の料理は全てお出しするよう、シェフに伝えて下さい。もう一名、お客様がいらっしゃる予定なので、その方がお見えになったら、はじめようと思います」

 

009

トマ

(軽くお辞儀しながら、爽やかに)
「かしこまりました」

 

010

スヴェン

(しっかりと)
「それから・・ハリーとニコラにドリンクサービスを頼んでおいたのですが・・・」

 

011

トマ

(爽やかに)
「はい。ファーストドリンクはシャンパンでよろしかったんですよね?」

 

012

スヴェン

(丁寧に)
「マルグリート様から「ドンペリニョン・レゼルヴ・ド・ラ・ヴェイ」をお出しするようにと仰せつかっているので・・」

 

013

トマ

(ニッコリ笑って)
「はい。そちらは滞りなく・・」

 

014

スヴェン

(軽く頭を下げて)
「今日はリュシアンさんが所用のためいらっしゃらないので、トマ・・貴方にお願いすることが増えてしまいました。まだ、エグレッタに来て間もないというのに、負担をかけてしまって、申し訳ない」

 

015

トマ

(ちょっと慌てて)
「頭を上げて下さい、スヴェンさん!僕は、この仕事についてから、まだ日が浅いので、本当の意味でお役に立てているのかどうか心配です」

 

016

スヴェン

(誠実そうに)
「少なくとも私は、貴方が来てくださって助かっています。これからも、よろしくお願いします」

 

017

トマ

(軽く頭を下げて)
「はい。色々と、勉強させていただきます」

 

018

スヴェン

(丁寧に言って、立ち去ろうとして)
「さあ、そろそろ行きましょうか。そろそろ、最後のお客様もお見えになっているかもしれません」

 

019

トマ

(思い出したように)
「はい。・・・ああ・・そうだ・・スヴェンさん!」

 

020

スヴェン

(振り返って)
「何か?」

 

021

トマ

(バラのブーケトニアを差し出して)
「カミーユさんが、これを、貴方にお渡しするようにと・・」

 

022

スヴェン

(眉をひそめて)
「ブーケトニア・・?」

 

023

トマ

(にっこり微笑んで)
「ええ。今回の結婚式の件では、大変お世話になったと・・・お二人とも、とても感謝されていましたよ」

 

024

スヴェン

(戸惑ったように)
「そんな・・・私は・・・ただ普通に自分の仕事をしただけで・・」

 

025

トマ

(丁寧に)
「そのブーケトニア・・カミーユさんとお揃いだそうです。もちろん、ヘイリーさんのブーケとも・・・お二人のスヴェンさんに対するお気持ちの表れではないでしょうか」

 

026

スヴェン

(ブーケトニアを見つめて)
「お二人の気持ち・・・」

 

027

トマ

(丁寧に頭を下げて立ち去って)
「それでは、僕はこれで失礼致します。早くシェフに伝えなくてはいけませんから・・・」

 

028

スヴェン

(ブーケトニアを握りしめて狂ったように高笑いをして)
「感謝・・・か・・・・フッ・・・・クク・・・ククク・・・ククククク・・・・アハハハハハハハハ・・・!!」

 

029

スヴェン

(冷たく笑って、後半は厳しく)
「フ・・・・私はただ仕事をしているだけです。・・・そう・・私がするべき仕事を・・・我が唯一・主のために・・・」

 

030

スヴェン

(激しく言い放って、ブーケトニアを投げて)
「だから、こんなものは・・・!!!」

 

031

スヴェン

(冷たく言って、立ち去って)
「受け取る資格など、私にはない・・・!!」

 
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