019 Au clair de la lune I vol.1 L'Oiseau bleu :芝居用台本006  ・・・・・・・・・・・・・・

S-6 運命の波間に

  ■概要
主要人数:3人
時間:
4,50

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、ミステリアス、ファンタジー

■キャスト
アルマン (男、48歳、ハウエル家・執事)
ユアン (男、16歳、ラングフォード伯爵家・長男)
クリス (男、14歳、幽霊)

タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
S-6 

001

クリス

(見つけたように)
「あれ?あそこで佇んでいるのは、パピヨンの執事・アルマンだね。彼も昔と比べると随分と大人になったみたいだけど・・今日はどうやら、パピヨンの悪戯王子は一緒じゃないみたいだな」

運命の波間に

002

クリス

(楽しそうに)
「それから・・・むこうに見えるのは・・・アルフレッドの息子、ユアンかな?フフ・・・何だか、面白い組み合わせ!・・どうなることやら・・」

      (一人佇んできるアルマンを見つけて駆け寄ってくるユアン)
アルマン、ユアン、
クリス

003

ユアン

(後ろから明るく声をかけて)
「こんなところで、どうしたんですか、叔父様?」

 

004

アルマン

(振り返って、懐かしそうに、後半は丁寧に一礼して)
「おお・・・これは、ユアン様・・・ごきげん麗しう存じます。しばらくお会いしない間に、随分とご立派になられて・・・」

TIME:4,50

005

ユアン

(明るく無邪気な様子で)
「やだなぁ、叔父様!そんなかしこまって・・!僕の方が恐縮してしまいます!」

 

006

アルマン

(軽く微笑んで)
「アルフレッド・・・いや・・お父上はご健在ですか?」

 

007

ユアン

(微笑んで)
「ええ!父も母も相変わらず・・館とファームを行き来する多忙な日々を過ごしています」

 

008

アルマン

(優しく)
「左様ですか。それは何よりでございます」

 

009

ユアン

(無邪気に)
「今日はミシェル姉さまやミックは一緒じゃないんですね」

 

010

アルマン

(目を伏せて、憂いを含ませて)
「ミシェル様は最近、体調が優れないご様子で・・マイケル様はこのような社交の場にはあまり・・・」

 

011

ユアン

(思いだしたように笑って、後半は心配そうに)
「フフ・・ミックには学園で嫌という程会っているから・・。それより、ミシェル姉さまのことが心配だな・・・大丈夫なんですか?」

 

012

アルマン

(優しく微笑んで)
「ええ。ご心配なさらず・・すぐに、元気になられますよ」

 

013

ユアン

(明るく)
「そうですか・・よかった!それを聞いて安心しました。・・・近いうちにパピヨンにもお邪魔しようと思っていたので・・・久しぶりにセシーの焼いてくれるクレープが食べたいな・・なんて」

 

014

アルマン

(にっこり笑って)
「いつでも歓迎致しますよ」

 

015

ユアン

(思いだしたように、後半は俯いて微笑みながら)
「そういえば、叔父様・・・実は、僕、両親に秘密にしていることがあるんです」

 

016

アルマン

(訝しげに)
「秘密・・・ですか?」

 

017

ユアン

(顔を上げてしっかりと)
「先日、一人でスウィート・マルベリー・ファームへ行ってきました」

 

018

アルマン

(ちょっと驚いたように)
「ほぅ・・・」

 

019

ユアン

(照れたように俯いて)
「ずっと・・・行ってみたいと思っていたんです。この目で見てみたいと・・・・きっと、父上も母上も、僕が行きたいと言っても、反対しなかったんだろうけど・・それでも、何となく、言い出せなくて・・」

 

020

アルマン

(優しく問いかけて)
「それで?如何でしたかな?スウィート・マルベリー・ファームは・・・」

 

021

ユアン

(興奮した様子で目を輝かせて)
「すごく素敵なところでした!想像していたよりも、ずっと!!僕の周りでは滅多に見かけないタイプの人達ばかりで・・皆、本当に輝いていました!ああ、皆、今、この瞬間を一生懸命生きてるんだな・・って実感しました」

 

022

アルマン

(微笑んで)
「ほぅ・・左様ですか・・」

 

023

ユアン

(照れ臭そうに)
「それに・・・ウェンディ姉さまに会うことができた・・」

 

024

アルマン

(頷いて)
「ウェンディ様に・・」

 

025

ユアン

(ちょっと残念そうに、後半は目を輝かせて)
「残念ながら、他の姉さま達には、会うことができなかったんだけれど・・・ウェンディ姉さまは勝気で男勝りでかっこよくて・・太陽と干し草の匂いが似合う素敵な女性でした!ああ!この人が僕の姉さまなんだって、嬉しくなりました」

 

026

アルマン

(伺うように)
「・・まさか、ウェンディ様に、ご自分が弟だということを・・?」

 

027

ユアン

(首を振って、目を伏せて微笑んで)
「いいえ、伝えていません。でも、それでいいんだと思います。姉さまには、ファームが・・・あの場所が一番似合っているから・・・あの場所にいるから、姉さまは輝いていられるんだって、わかるから・・・!・・だから、僕は・・・僕には素敵な姉さまがいるんだって事実だけで十分です」

 

028

アルマン

(気遣うように)
「・・ユアン様」

 

029

ユアン

(遠くを見つめて)
「寂しくなったら、また会いに行けばいい。だって・・・いつでも遊びにおいでって、明るく笑ってくれたから・・・」

 

030

アルマン

(優しく)
「一つ大人になられましたね・・・」

 

031

ユアン

(照れたように笑って)
「いえ・・・僕なんて、姉さまに比べれば、まだまだです。いつかしっかりと自分の足で立てるように・・こんな弟を持って幸せだって、姉さまに思ってもらえるように・・もっと頑張らなくちゃ・・・」

 

032

アルマン

(ユアンを見つめて、しっかりと)
「お父上は・・・いや、アルフレッドは素晴らしい娘や息子を持った幸せ者だ・・・」

 

033

ユアン

(微笑んで)
「フフ・・・ありがとうございます」

 

034

アルマン

(ユアンを見つめて、しっかりと)
「帰ったら、アルフレッドに伝えて欲しい・・・あの日、周囲の反対を押し切ってまで下したおまえの決断に間違いはなかったと・・・おまえの強い意志はしっかりと子供達に受け継がれていると・・」

 

035

ユアン

(ちょっと驚いたようにアルマンを見て、すぐに力強く返事をして)
「・・・はい・・!必ず!」

 

036

アルマン

(穏やかな表情に戻り、思いだしたように)
「それにしても・・・思い切ったことを・・・その行動力は父親譲りですかな・・・?」

 

037

ユアン

(照れたように頭に手をやり)
「・・・いやぁ・・・」

 

038

アルマン

(穏やかな表情に戻り、思いだしたように)
「私はスウィート・マルベリー・ファームには、まだお邪魔したことがないのですが・・・ミシェル様やマイケル様は随分とお気に入りのご様子で・・・」

 

039

ユアン

(興奮した様子で)
「叔父様も一度、訪れてみるといいですよ!空気は澄んでいるし、水は綺麗だし・・・たまに驚くような出来事も起こるけれど、何と言っても、太陽の光をいっぱいに浴びて育った野菜や果物で作った料理はどれも驚く程、美味しいし!!」

 

040

アルマン

(訝しげに)
「驚くような出来事・・・?はて・・・?」

 

041

ユアン

(明るく笑って、アルマンの腕をとって歩きだしながら)
「ハハハ・・・むこうでゆっくりお話ししますよ!美味しいお茶でも飲みながら・・・そういえば、叔父様、ご存知でしたか?田舎では、「おい、君!」って言うのを、「おい、あんちゃん!」って言うんですよ!しかも、喧嘩する時は「ガタガタ抜かしてると、脳天ぶち抜くぞ、コラァ!!」なんて言ったり、本当、スゴイんです!!

 
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