019 Au clair de la lune I vol.1 L'Oiseau bleu :芝居用台本008  ・・・・・・・・・・・・・・

S-8 願いをこめて

  ■概要
主要人数:4人
時間:
4,30

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、ミステリアス、ファンタジー

■キャスト
アンジェ (男、16歳、ヴェルニエ伯爵家・長男)
ネリー (女、23歳、ヴェルニエ伯爵家・家政婦)
マーカス (男、22歳、ヴェルニエ伯爵家・執事、アルマンの甥)
クリス (男、14歳、幽霊)

タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
S-8 

001

クリス

(丁寧に説明するように)
「忙しそうに働いているのはメイド長のネリー。いつも無表情で、一見、冷たそうに見えるけれど、本当は後輩思い。実は、かなり知的で有能・・・これぞ、メイドの鑑!って感じだね」

願いをこめて

002

クリス

(ちょっといたずらっぽく)
「おっと、向こうから来たのは、ヴェルニエ家の次期後継者、アンジェ。あのマルグリートと姉弟だなんて信じられないくらい、気配り上手な完璧少年!・・・ま、僕には負けるけどね♪」

      (シーツを運びながら颯爽と歩いてくるネリー、後ろからアンジェがやって来て呼び止めるように)
アンジェ、ネリー、
マーカス、クリス

003

アンジェ

(後ろから明るく声をかけて)
「ネリー!」

 

004

ネリー

(無表情で振り返って、穏やかに)
「これはアンジェ様・・・いかがいたしました?」

TIME:4,30

005

アンジェ

(にっこり笑って)
「特にこれといった用事はないんだけれど・・・今日はゲストが多くて・・・朝から大変だね・・」

 

006

ネリー

(無機質な感じで穏やかに)
「いえ・・・たいしたことではございません・・」

 

007

アンジェ

(魅惑的に)
「いつもありがとう、ネリー・・・感謝してる」

 

008

ネリー

(目を伏せて)
「仕事・・・ですから・・」

 

009

アンジェ

(思いだしたように)
「ねぇ、そういえばネリーも、ヘイスティングスの卒業生なんだってね?・・ってことは、マーカスや姉さまと一緒だったってこと?」

 

010

ネリー

(儚く微笑んで)
「ええ・・・お二方とは寮は違いましたが・・・」

 

011

マーカス

(ファイルを持ったマーカスがやってきて、丁寧かつしっかりとネリーに告げ、最後はアンジェに気づいてかしこまって一礼して)
「ああ!ナルスジャック先輩!探していたんですよ。追加のシャンパンを厨房に届けておきましたので、先輩にサーブをお願いしようかと・・・おっと・・・これは失礼を・・アンジェ様もご一緒でしたか・・」

 

012

アンジェ

(穏やかに)
「随分、忙しそうだね」

 

013

マーカス

(軽く微笑んで)
「いえ・・・事前準備は私ではなく、全て、こちらのナルスジャック先輩がやっておいて下さったので・・・助かっております」

 

014

ネリー

(無表情のまま)
「その呼び方・・・おやめ下さい、マーカスさん」

 

015

マーカス

(ちょっと驚いたようにネリーを見て)
「え?」

 

016

ネリー

(無表情のまま)
「こちらでは、一メイドですから・・・ネリーと呼び捨てで結構です」

 

017

マーカス

(丁寧にお辞儀をして)
「ああ・・・これは失礼致しました。以後、気をつけます」

 

018

ネリー

(丁寧にお辞儀して)
「シャンパンのサーブの件、承りました・・・それでは、私は失礼致します」

 

019

マーカス

(頭に手をやり、苦笑して、ネリーの後ろ姿を見送って)
「・・・参ったな・・・とりつくしま、ナシか・・フフ・・」

 

020

アンジェ

(穏やかに)
「ねぇ、マーカス?マーカスもヘイスティングスの卒業生だよね。ネリーやトマ兄さまに姉さま・・・それから、ロミオ兄さまや、レオ兄さまも・・・」

 

021

マーカス

(穏やかに)
「左様でございますよ」

 

022

アンジェ

(楽しそうに)
「何だか、想像できないな・・・マクファーソン先輩やユーン先輩も一緒だったんだよね・・・どんな学生時代を送っていたの?」

 

023

マーカス

(ちょっと言い淀んで)
「あ・・・まぁ・・・そんなに自慢できるような学生時代ではございませんでしたが・・・アンジェ様とさほど変わらないかと・・ハハ・・・」

 

024

アンジェ

(興味深々な顔で)
「ねぇ、学生時代の姉さまって、どんな感じだった?」

 

025

マーカス

(思いだすように、すぐに我に返って)
「マルグリートは・・・ああ、失礼・・」

 

026

アンジェ

(軽く微笑んで)
「かしこまらなくていいよ。話しづらいでしょう?」

 

027

マーカス

(苦笑して)
「そうですね。・・・マルグリートは、今も昔も、天晴れな女でしたよ。学年は一つ下の後輩だったんですが、出会ったその日から私のことも、トマのこともいきなり呼び捨てだったし、授業には真面目に出ないし、先輩や先生の言うことは聞かないし・・・それなのに、なぜか成績はいつもトップクラス・・」

 

028

アンジェ

(楽しそうに)
「へぇ・・」

 

029

マーカス

(肩をすくめて)
「12月の休暇前に、学園で開かれる舞踏会があるでしょう?その舞踏会にマルグリートを誘って、一緒に行ったことがあったんですが・・・会場について5分もたたずして「つまらない。飽きたわ」と言いだして、私一人、会場に置いてきぼりをくらったこともありましたよ」

 

030

アンジェ

(苦笑して)
「フフ・・・なんだか、聞けば聞くほど、姉さまらしいっていうか・・・」

 

031

マーカス

(ちょっと照れたように笑って)
「トマも私もマルグリートには、いつも振り回されっぱなしでしたね・・・まあ、今もあまり変わっていませんが・・」

 

032

アンジェ

(肩をすくめて)
「そんな姉さまが、結婚するっていうんだから、驚きだよね・・・しかも、お相手は控えめで温和だという噂のラグランジェ子爵だっていうんだから・・今まで、そんなお名前、姉さまの口からきいたこともなかったのに・・・一体、二人はどこで知り合ったんだろう?」

 

033

マーカス

(苦笑して)
「ハハ・・マルグリートのサプライズには慣れています・・」

 

034

アンジェ

(いたずらっぽく)
「ねえ、マーカス。一つきいてもいいかな?」

 

035

マーカス

(あっさりと)
「ええ・・」

 

036

アンジェ

(無邪気に)
「マーカスは、姉さまのことが好きだった?」

 

037

マーカス

(ちょっと驚いて)
「え・・!?」

 

038

アンジェ

(慌てて軽く手を振って)
「いや・・・何となく、そうだったんじゃないかなぁ・・って思っただけ・・・ごめん・・やっぱり、気にしないで・・」

 

039

マーカス

(同様した様子で否定しようとして、すぐに諦めたように遠くを見つめて)
「そんな、私は別に・・っ!・・・いや・・そうですね・・・マルグリートのことが・・好きだったんだと思います・・・自分が持っていないものを持っている彼女にずっと憧れていた・・・きっと、これからも・・・」

 

040

アンジェ

(微笑んだまま俯いて、後半は顔をあげ、穏やかに)
「そっか・・・フフ・・・幸せに・・なってくれるといいよね」

 

041

マーカス

(穏やかに微笑んで目を伏せて、後半は丁寧にアンジェを促して)
「そうですね・・・。さあ、戻りましょうか?皆さんが心配しているでしょうから・・・

 
作品の無断使用、無断転載は禁止しており、行った場合は著作権法違反となります.
© Copyright 2021 VORTEX.