024 Egretta Sacra III prologue :芝居用台本003  ・・・・・・・・・・・・・・

S-3 The Pot Stirrer

  ■概要
主要人数:3人
時間:

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、シリアス、ファンタジー

■キャスト
イヴェット(女、18歳、メイド)
アレク(女、23歳、庭師)
ノア(男、17歳、小姓)


タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
S-3

 

  (英字新聞を片手に登場するイヴェット)

The Pot Stirrer

001

イヴェット (『おおブレネリ』の曲に合わせて歌いながら楽しそうに登場して)
「おおイヴェット、あなたのおうちはどこ〜?私のおうちはエグレッタ・サクラよ〜♪きれいなバラ咲く屋敷なのよ〜♪フーン、フーン〜♪」
イヴェット、アレク、ノア

002

イヴェット (両手を胸の前で組んでうっとりとした様子で、途中から伯母様口調でどんより暗く、最後は明るく)
「あぁ〜、このお屋敷は本当に素敵〜♪紹介してくれた伯母様が、『エグレッタ・サクラは昔から「いわくつき」なんて陰口叩かれている館だから・・嫌だったら断ってもいいんだよ・・・』なーんて言うから、いったいどんなところなのかと思ったら・・・」

 

003

イヴェット (大袈裟に動き回りながら、うっとりとした様子で)
「じっとりと全身に纏わりつくような湿った空気!眩しい太陽さえも隠してしまう程、層の厚いどんよりとした黒雲!館を吹き抜ける際に動物の鳴き声のような音を出す風!お庭には奇跡の青い薔薇が見事なまでに咲き乱れ、窓辺には時折、カラスの群れが顔を出す・・そう!これよ、これっ!!私が求めていたのは、こういうお屋敷だったのよぉ〜〜〜!!!もう!!まさにパラダイス!!私の理想にピッタリな夢のような館だわ〜〜!!」
TIME:6,00

004

イヴェット (腰に左手をあて、右手で指さすように)
「ふふーん♪これで、幽霊でも出てくれれば完璧なんだけどぉ〜♪・・・まっ、そう、上手くはいかないわよねぇ〜。そこは、想像力でカバー!」
 

005

イヴェット (思い出したように新聞を広げて、最後はファイティングポーズをとって)
「おっと!!忘れてたわ!!今日の私の運勢は・・っと・・・なになに・・・自分のことばかり考えて、周囲が見えなくなっているみたい。意見を主張しても、協力を得られず、一人苦しむことになるでしょう。今日は、狭くなっている視野を広げることから始めるのが◎(にじゅうまる)。全体的な立場からモノを見るよう、心がけて♪我を張って、周囲とトラブらないよう注意を。恋愛面、望みを下げて吉!守るより、攻めの姿勢を貫いて!・・・フンフン・・・なるほどね。恋愛は攻めるべし!!って感じなのねっ!オッケー♪」
 

006

イヴェット (また新聞を広げて、眉をひそめて首を傾げたり、表情を豊かに、最後はテンションを上げてくるりと回ったところをアレクに突進されて派手に転んで)
「ん・・・?・・・『今日は赤いものには要注意』?・・・赤いもの・・なんて、エグレッタ・サクラにあったかしら??黒いものなら、溢れかえってるけど・・・ま、いっか!・・・おっと、仕事運は・・・っと。『口は災いのもと』・・・今日は、下手なこと言わないように気をつけよう・・・『ラッキーアイテムはバラの花』・・・!!きゃー♪これなら、いっぱいあるじゃない!フフーン♪今日は一日、ラッキーアイテムに囲まれて過ごせるってこ・・・うが・・・っ!!!」
 

007

アレク (バラを抱えたまま、オロオロとした様子で後ろを振り返りながら登場し、フラフラともつれる足で逃げるように走りながら、イヴェットを突き飛ばして)
「ひぃいいいいいい〜〜〜!!大変でしぃいいいい〜〜〜!!」
 

008

イヴェット (カエルのようにペッシャンコに転んだ状態でアレクの足首だけ掴んで)
「・・・んぐ・・っ・・・!!ちょ・・・ちょっと、待ったぁぁぁあ・・っ!!」
 

009

アレク (足首を掴まれたまま、その場に立ち止まって、幽霊に出会ったような驚愕の表情で大声を上げて)
「あぎゃあああああああ!!!!!」
 

010

イヴェット (アレクの大声にビックリしてつられて叫んで)
「きゃあああああああ!!!」
 

011

アレク (目をギュッと閉じて怯えた様子で大声で叫んで、持っていたバラの花束でイヴェットを叩いて)
「あああ・・あ・あちしは、ななな何も悪くないでし・・っ!!!あああ悪霊退散でし・・っ!!!アーメン、ソーメン、ヒヤソーメンでし・・・っ!!」
 

012

イヴェット (花束を片手でよけながら、もう片方の手はアレクの足首から太腿へ向かって上がっていって)
「ちょ・・っ!!痛・・っ!!!痛いってばぁ・・っ!!!ちょっとぉ・・っ!!」
 

013

アレク

(パニック状態でギュッと目を閉じたまま叫び続けて)
「うぎゃあああぁああ!!!・・・・オン・キリキリ・バサラ・ウンバッタ、オン・キリキリ・バサラ・ウンバッタ、オン・キリキリ・バサラ・ウンバッタ、チチンプイプイ、アブラカタブラ、エロイムエッサイム、ワタシ、ニホンゴ、ワカリマセーン!!ビビデバビデブーーーーーでしっ
!!!!」

 

014

イヴェット (アレクの太腿に掴りながら必死に訴えて)
「もう!!!アレクさんっ!!ちゃんと目を開いて見て下さいっ!!私です、私!イヴェットですっ!!」
 

015

アレク

(手を祈りのポーズに組んで目を閉じたまま必死に、後半はイヴェットに驚いて大袈裟に)
「ききき、昨日、厨房でクッキーを盗み食いしたことは、あああ、謝るでしから、どど、どぉか、どぉか、成仏してくれでしっ・・!!どぉか・・っ!!・・・あぅ・・・?・・・うぉあ・・・っ!!あんた、こんなとこで、何してるでしか・・・っ!?

 

016

イヴェット (何とか立ち上がりながら、怒った様子で)
「もう!アレクさんがいきなりぶつかって来たんですよ・・っ!!」
 

017

アレク

(疑惑の眼差しでイヴェットを見て、恐る恐る近づいてイヴェットの脇腹をくすぐって)
「全然!気づかなかったでしっ!!・・・ぅぅ・・・本当にあの小娘でしか・・っ?実は偽者なんじゃないでしか・・っ!?」

 

018

イヴェット (いきなり両脇をアレクにくすぐられて笑いながら否定して)
「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!ちょ、ちょっと・・!あひゃひゃひゃ!!やめて・・くださいよぉ・・・ひゃひゃひゃひゃ!!」
 

019

アレク

(くすぐるのをやめてジトリと横目でイヴェットを睨んで)
「本当に本物の小娘なんでしね・・っ!?」

 

020

イヴェット (プンプンしながら腕を組んでアレクを見て)
「んもぅ!!本物に決まってるじゃないですかっ!!」
 

021

アレク

(怒った様子で)
「ホント、紛らわしいったらありゃしないでしっ!!」

 

022

イヴェット (アレクから離れてこっそり文句を言うように)
「何よ!そっちがぶつかってきたくせに・・っ!!その上、勝手に変な誤解までして・・・!!何が、成仏してくれ・・よっ!!」
 

023

アレク

(わざとらしく耳に手をあてて)
「なぁにか、言ったでしかぁっ!?」

 

024

イヴェット (くるりと振り返ってにっこり笑って)
「いいえ、何でもないでし♪」
 

025

アレク

(ブツブツと小言を言おうとして)
「まったく!!これだから、最近の小娘は・・っ!」

 

026

イヴェット (アレクの言葉を遮って明るく)
「あああ!!それより、何かあったんでし・・あ、いや・・何かあったんですか?」
 

027

アレク

(ジロリとイヴェットを睨んで思い出したように目を見開いて興奮した様子でまくしたてて)
「ん?・・・はっ!?そうでしっ!!たた、大変なんでしっ!!あの薄気味悪い小むす・・あ、いや、あわわ・・・シャルロッテ様があちしの薔薇園で倒れていたでしよっっ!!!寝ているのかと思って近づいてみたでしが、寝ているどころか、こう、目をカッと見開いたまま地面に横たわっていたんでしっ!!恐る恐る、声をかけてみても、全く反応がないんでしっ!!ピクリとも動かないんでしよっ!!!」

 

028

イヴェット (驚いた様子で口元に手をあてて)
「シャルロッテ様が・・!?」
 

029

アレク

(自分を抱きしめるように両腕を抱えてブルブル震えて)
「まるで死んでるみたいだったでしっ!!!あちしは、怖くて、怖くて・・・息をしているかどうかすら、確かめることができなかったでしっ!!!」

 

030

イヴェット (大袈裟に驚いて)
「えええ!?アレクさん、確かめもせず、そのまま放置して来てしまったんですか!?」
 

031

アレク

(訴えるように)
「あの場合は、仕方ないでしっ!!!」

 

032

イヴェット (大袈裟に)
「だって、いつもは、こーんなおっきい芋虫も平気で素手で掴んでポイッってするじゃないですかぁ!!」
 

033

アレク

(ブツブツ文句を言うように、後半は震えながら嫌そうに、最後は思い出したようにポンッと手を叩いて立ち去って)
「手のひらサイズの生き物なんてかわいいもんでしっ!!ましてや生きている芋虫なんて、頭の上に乗せておいても、ちょっとしたアクセサリーに見えるでしっ!!でも死体は絶対にイヤでしっ!!!う〜〜〜ブルブルブルブル!!・・・・おっと、こうしちゃ、いられないでしっ!!あちしは、スヴェンさんに、このことをお知らせするでしっ!!小娘もこんなところで、油を売ってないで、ちゃんと仕事するでしよっ!!!」

 

034

イヴェット (アレクを見送って首を傾げて、うっとりとした様子で)
「変なの・・。フフ・・・それにしても、薔薇園に横たわる美少女の死体だなんて・・・あぁ〜〜〜、とっても素敵!!絵になるじゃなぁ〜い!!本当、うっとりしちゃうわ〜〜♪・・・そうだ!皆が集まる前にこっそり見に行っちゃおうかしら??」
 

035

ノア (颯爽と現れて、辺り一面に散らばった薔薇に気づいて、拾いながら)
「・・・ん?・・・これ・・・君の薔薇かな?」
 

036

イヴェット (呆けた様子で振り返って、ノアの存在に驚いて、慌てて薔薇を拾い集めて)
「え・・?・・ああっ!!・・・そうです・・っ!!!あ、いえ、違うんです・・っ!!これは、アレクさんが勝手に落としていって・・・っ!!」
 

037

ノア (薔薇を拾いながら穏やかに微笑みかけて、集めた薔薇をイヴェットに渡して)
「・・・フフ・・そう・・。こんなに見事な薔薇なのに、勿体ないよね・・・はい・・」
 

038

イヴェット (慌てて頭を下げて)
「ああ!!ありがとうございます!」
 

039

ノア (イヴェットが持っていたバラの花束から、一本だけ抜いて、にっこり笑って)
「フフ・・・これ、一本だけもらってもいいかな?」
 

040

イヴェット (照れた様子で)
「あ・・はいっ!!もちろんです!」
 

041

ノア (にっこり微笑んで立ち去って)
「ありがとう、イヴェット。・・・それじゃあ!」
 

042

イヴェット (ノアの後ろ姿を見送って、恋する乙女な表情で、最後は薔薇の花束いに顔をうずめて棘が刺さって痛そうに)
「私の名前・・・・覚えてくれたんだ・・・・キャーー―!!!・・アイタタタタ!!!」
 

043

イヴェット (落ちていた新聞を拾いながら、目を輝かせ嬉しそうに)
「今日のラッキーアイテムはバラの花・・・って、やっぱりよく当たるわ、この占い・・・!フフフ!よし!攻めて攻めて攻めまくるわよーー♪待ってて下さい、ノアさん!!!さ〜て、まずは、今日のお仕事、がんばろーっと♪」
 
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