025 Egretta Sacra III vol.1 :芝居用台本002  ・・・・・・・・・・・・・・

S-2 nostalgia

  ■概要
主要人数:3人
時間:
5,00

■ジャンル
ボイスドラマ、中世、シリアス、ファンタジー

■キャスト
マックス(男、24歳、新エグレッタ・サクラ当主)
スヴェン(男、25歳、家令)
リュシアン(男、23歳、ロンズデール伯爵家執事)


タイトル
時間
キャスト
セリフ・ナレーション
S-2

 

  (辺りを見回しながら神経質そうに登場して)

nostalgia

001

リュシアン

(眉をひそめ周囲を探すように)
「一体どちらにいらっしゃったのか・・・はぁ・・まったく・・・一言、お声をかけて下さればよろしいものを・・

リュシアン、スヴェン、マックス

002

スヴェン (ファイルを見ながら颯爽と登場して、リュシアンにぶつかりそうになって慌てて頭を下げて)
「・・・今のところ予定通りだな・・・さて、次は・・・っと、これは、失礼致しました!」

 

003

リュシアン (慌てて頭を下げて、スヴェンに気づいて確かめるように)
「あ、いや、こちらこそ、失礼を・・・おや・・スヴェンさん?」
TIME:5,00

004

スヴェン (訝しげに顔を上げて、すぐにリュシアンに気づいて誠実そうに)
「え・・あぁ、リュシアンさんでしたか!お久しぶりです・・・何故、貴方がエグレッタ・サクラに・・?」
 

005

リュシアン (慌てて答えて、すぐに丁寧な口調で言い直して、最後は頭を下げて)
「パトリック様が・・・あ、いえ、本日は、私の現在の主であらせられる、ロンズデール子爵様のお供として参りました」
 

006

スヴェン (確認しながら思い出すように)
「ロンズデール子爵様・・ですか?あぁ・・ヴェルニエ伯爵様からご紹介をいただいた・・・パトリック・ジェレマイア・ロンズデール子爵様のことですね。・・・貴方がロンズデール伯爵家にお仕えしているとは存じませんでした」
 

007

リュシアン (目を伏せて)
「ええ・・・かれこれ半年になるでしょうか」
 

008

スヴェン (丁寧に)
「左様でしたか。・・・しかし、何でまたロンズデール伯爵家に?」
 

009

リュシアン (顔を上げてゆっくりと歩きながら丁寧に)
「エグレッタ・サクラにお暇をいただいて以来、親戚の元に身を寄せていたのですが・・・」
 

010

スヴェン (相槌を打って)
「ええ」
 

009

リュシアン (苦笑しながら)
「多少の貯えで生活をしていたものの、やはりこのまま何もせずに暮らしていける訳もなく」
 

012

スヴェン (相槌を打って)
「・・フム・・」
 

013

リュシアン (少し照れた様子で)
「かと言って、幼い頃より、執事だった父の背中だけを見て育った私に何ができるのか・・というと何も思い当たらず。・・・そんな折、昔の知人から、ロンズデール伯爵家でお仕えしてみないか・・という誘いをいただきました」
 

014

スヴェン (ちょっと驚いたように)
「・・そんな・・仰って下されば、エグレッタ・サクラはいつでも貴方を・・・」
 

015

リュシアン (スヴェンを遮って、後半は軽く微笑んで)
「ここには戻ってくるつもりはなかった。あ、いや・・・正直言うと、戻って来たくなかったんです。・・・私は物心ついた頃から、このエグレッタ・サクラの空気の中にいました・・・いい思い出も悪い思い出もたくさんありますが・・・全て・・・私の全てを置いていこうと・・・決意してここを後にしたので・・・」
 

016

スヴェン (目を伏せて軽く会釈して)
「・・そうでしたか・・・それは余計なことを申し上げました。どうか失礼をお許し下さい」
 

017

リュシアン (目を伏せて遠慮がちに微笑ながら)
「いえ・・・でも不思議なものですね・・・二度とこの地を踏むことはないと・・そう思っていたのに・・・。パトリック様のお供としてこちらを訪れると聞いた時、本当は随分迷いました。・・しかし、こうして、ここに立ってみると、何だか懐かしささえ感じます」
 

018

スヴェン (軽く微笑んで)
「フフ・・・リュシアンさんにとって、このエグレッタ・サクラは故郷のようなものでしょうから・・」
 

019

リュシアン (軽く自嘲的に微笑んで)
「フフ・・・そうなのかもしれませんね・・・」
 

020

マックス (颯爽と登場して、すぐにリュシアンの存在に気づいて軽く頭をさげて)
「スヴェン!・・・あぁ、お客様のお相手をしていたのか・・これは失礼を・・・」
 

021

リュシアン (表情を硬くして)
「マクシ・・ミリアン・・様・・・」
 

022

マックス (不審そうに顔を上げて、すぐにリュシアンだと気づいて、軽薄そうな笑みを浮かべてリュシアンに近寄り)
「ん?誰かと思ったら、リュシアン、君なのかい?」
 

023

リュシアン (こわばった表情で頭を下げて)
「ご挨拶が遅れましたことを心よりお詫び申し上げます。この度はエグレッタ・サクラの当主ご就任、おめでとうございます」
 

024

マックス (艶やかに誘うようにリュシアンの肩に手を乗せて、意地悪く笑いながら)
「そのお堅い性格は相変わらずのようだな・・・フフ・・・ありがとう。その言葉、素直に受け取っておくことにするよ。・・それにしても、再び、君にここで会うことになるとはね。もう、心の傷は癒えたのかい?愛しのカミーユを失って、あれ程、意気消沈していたのに・・・」
 

025

スヴェン (嗜めるように)
「マックス様・・!」
 

026

リュシアン (一瞬顔をしかめて、すぐに無表情に戻り丁寧に)
「・・・っ!?・・・・はい・・その節は多大なるご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした」
 

027

マックス (リュシアンの頬に指を滑らせて、顎を持ち上げ、意地悪く笑いながら)
「そう・・・それはよかった。・・・痩せてやつれた横顔も風情があってよかったけれど・・・やはり、そういう挑戦的な瞳をしている君の方がそそられる・・フフ・・どうだい?私の部屋でワインでも飲みながらゆっくり昔話でも・・・」
 

028

リュシアン (マックスの手を振り払って、一歩下がってお辞儀をして、きびきびと立ち去って)
「・・・私は主人を探さなくてはなりませんので、御前を失礼致します」
 

029

マックス (リュシアンの後ろ姿を見送りながら弾けるように笑い出して)
「アハハハハ・・・!相変わらずだな・・」
 

030

スヴェン (軽く非難するようにしっかりと)
「マックス様・・・冗談が過ぎます」
 

031

マックス (さらりと軽やかに)
「懐かしい知人に対する単なる挨拶だ・・フフ・・」
 

032

スヴェン (軽く非難するようにしっかりと)
「しかし・・今の彼は私達にとって障害という訳では・・」
 

033

マックス (軽く笑って受け流して、後半は口元に手をやり不敵に笑って)
「そう熱くなるな、スヴェン。・・それより、リュシアンがロンズデール伯爵家の執事とはね・・・」
 

034

スヴェン (ちょっと驚いたように)
「聞いていらしたのですか?」
 

035

マックス (ソファに腰をおろし、笑うのをやめて)
「いや・・・先程、ロンズデール子爵本人と話をした時にきいた」
 

036

スヴェン (目を伏せて)
「左様でしたか・・」
 

037

マックス (顔の前で指を組んで真剣に)
「リュシアンがロンズデール家の執事・・・・・」
 

038

スヴェン (マックスを見てしっかりと)
「偶然・・でしょうか」
 

039

マックス (顔の前で指を組んで真剣に)
「それとも、偶然を装った必然か・・・」
 

040

スヴェン (丁寧に)
「リュシアンさんと少々話をしたのですが・・・少なくとも、先程の様子では何もご存知ないかと思われます」
 

041

マックス (考え込むように)
「リュシアンの利用価値・・・エグレッタ・サクラに近づくことか?いや・・それなら、ヴェルニエ伯爵の紹介で事足りる・・・一体・・・」
 

042

スヴェン (丁寧に)
「いずれにせよ、要注意人物ということで、今後の彼らの動向にはしっかり目を配るように致します」
 

043

マックス (しっかりと、後半は思い出したように)
「ああ・・・頼む。・・そういえば、シャルロッテの様子は・・?」
 

044

スヴェン (しっかりと)
「だいぶ落ち着いておられるようです。今はヴェラがお傍についておりますので心配ないかと・・」
 

045

マックス (目を伏せて辛そうに)
「そうか・・・後で私も顔を出すようにしよう・・・」
 

046

スヴェン (丁寧に頭を下げて立ち去って)
「かしこまりました。それでは失礼致します」
 

047

マックス (目を伏せ、軽く笑って立ち上がり、ゆっくりと立ち去って)
「リュシアン・・・か・・・それにしても、つくづくエグレッタ・サクラと縁の切れない男だな・・・フ・・・・」
 
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